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CBS(Combined Braking System)について

今年の10月1日から原付二種バイク(51-125cc)にはABS(Anti-Lock Braking System)もしくはCBS(Combined Braking System)のどちらかのブレーキシステムを装備しなければならなくなりました。ABSはセンサーを使って車輪の状態を監視しながらブレーキをかけることで車輪がロックするのを防ぐ装置です。CBSは左右片方のブレーキレバーを握ると前後両輪のブレーキを同時にかける事でブレーキの制動性能を向上させるものです。どちらの装置もバイクの安全性を高めるためのもので原付以上のエンジンバイクでは一般的になってきました。Maverick S1-1000(60v/1.0kw)にはCBSが装備されます(S-600にはCBSは搭載されません)。S1-1000とS1-600共に前後ともに油圧ブレーキを採用しており車体の軽さを考えると充分に強力なブレーキと考えておりますが、冒頭に記載した法規制に対応するものです。S1-1000が採用したCBSは少しだけ優れもので、右側のブレーキレバーを握ると前輪のブレーキが最初に反応し、少しだけ遅れて後輪のブレーキがかかります。反対に左側のブレーキレバーを握ると後輪のブレーキが最初にかかり、少し遅れて前輪のブレーキがかかります。このようにすることで左右のブレーキレバー使い分けによる操縦性を維持しつつ、ブレーキ性能を向上させることに成功しています。CBSの技術は電動自転車やペダル付き電動バイクではほとんど実績がありません。私たちは世界中のブレーキメーカーにコンタクトを取りましたが、Maverick S1に合うCBSは見つかりませんでした。そこでエンジンバイク用のCBSメーカーと協力してオリジナルのCBSを開発しています。ペダル付き電動バイクにおける制御付き油圧CBSの導入はマーベリックS1-1000が世界初のように思います。
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バッテリーと充電器について

バッテリーや充電器は発火や爆発の危険性があるため、中国でもとても慎重に扱われています。充電器に関しては、日本で販売するためにはPSE(日本の電気用品安全法)の認証を取得する必要があります。弊社では充電器の他にバッテリー自体にもPSEを取得しました。電動バイクのバッテリーは本来PSEは不要ですが、低温、高温環境下でバッテリーの使用、充電の安全性、ショート試験、バッテリーを実際に複数台破壊して発火などが発生しないことなどを複合的に確認したかったからです(専門の機関で実施しています。絶対にお客様では実験しないでください)。充電器に関してですが、弊社はいわゆる急速充電器ではなく一般的なものを採用しています。充電速度は決して早くはありませんが、コストと安全性で選びました。60V15Ahというバッテリーを完全空状態から満充電までは約8時間の時間がかかりますが、バッテリーの特性上、最初から80%程度までの充電は効率が良いので20%以下から80%程度までを充電するには環境にもよりますが3-4時間程度で完了します。充電時間の短縮はユーザーにとってとても魅力的なので急速充電器も検討しております。しかし、バッテリーメーカーは急速充電はバッテリー寿命が短くなるため、急速充電ではない通常充電を勧めています。現在、いくつかの急速充電器をテストしています。急速充電器では理論的には充電時間が半分程度になります。この急速充電器がバッテリーに与える影響を調べるには少し時間がかかるかもしれませんが、いずれ弊社のWEBにて販売したいと考えております。
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